クリニカルアート鳥ト雲

鳥取の「鳥」
出雲の「雲」
人にも見える「ト」はアートで人と人をつなぐ
『鳥ト雲』には
そんな意味が込められています。

令和1年11月1日より鳥取県と島根県出雲地方までに住む臨床美術士34名の団体が誕生しました。
日本臨床美術協会公認23号の登録団体となります。

全国で人口最小の鳥取県。そして少子高齢化、過疎化の進む山陰。
13年前まで誰に聞いても「臨床美術ってなに?」そんな反応が地元鳥取県では当たり前でした。
でも近年「なんか聞いたことある!」「あ、知ってる!」そんな声が聞こえるようになってきました。
少しずつ【心喜ぶアート】が身近になり、大切な方々に臨床美術が届くための道が少しずつ出来てきているのを実感しています。

アートには一人で自分と向き合い、自分自身を表現できる楽しさがあります。
また、誰かと描くことで自分にはない豊かな表現に出会えます。
時にはみんなの表現があるからこそ自分の色が輝き出すこともあります。
そんなアートの魅力を知っている私たち臨床美術士、鳥ト雲。
山陰におけるアートを通したコミュニケーションのお手伝いができればと思います。
「臨床美術士一人一人の心が喜び、その先に多くの方の笑顔が生まれていく」
私たちはそんな活動をしていきたいと思います。


雲たちが変化をよろこび動いていくように
鳥たちが力強く羽ばたくように
今ゆっくりと飛び立ちます。

心喜ぶアートの楽しさを知る仲間たちの紹介はこちらから

臨床美術とは

臨床美術は、絵やオブジェなどの作品を楽しみながら作ることによって脳を活性化させ、高齢者の介護予防や認知症の予防・症状改善、働く人のストレス緩和、子どもの感性教育などに効果が期待できる芸術療法(アートセラピー)のひとつです。

1996年に医師、美術家、ファミリーケア・アドバイザーがチームとなって実践研究をスタートさせました。医療・美術・福祉の壁を越えたアプローチが特徴の臨床美術は、介護予防事業など認知症の予防、発達が気になる子どもへのケア、小学校の特別授業、社会人向けのメンタルヘルスケアなど多方面で取り入れられ、いきいきと人生を送りたいと願うすべての人へ希望をもたらしています。

脳の活性化には、視覚的、直感的な作業や芸術活動が効果的であることは知られていますが、ただ絵を描けばよいわけではありません。美術家の中には「創作する際に普段とはちがう物の見方をする」と言う人がいます。これを脳科学を用いて理論付けたのがベティ・エドワーズ<Betty Edwards(米)>の研究です。エドワーズは、「ほとんどの人は左脳を使って絵を描いている」「右脳を使って描かせることにより才能とは関係なく、急速に絵が描ける」と説明しています※。

※参照元:ベティ・エドワーズ著「脳の右側で描け」
臨床美術はこの理論からヒントを得て、さらに、五感を刺激し感じる事によって美術表現が可能になることを実践しています。